グローバルに拡がる市場
グローバル対応を強化しています
アジア、北米を中心に各地域で製品販売、サービスを提供しています。当社製品をどの地域でも正しく、効率よく、安全にご使用いただくために、お客様の身近な場所に販売・保守サービス網を構築しています。
各拠点には装置に関する十分な経験と知識を持った現地スタッフもおります。安心してお声がけください。
日本で培った課題解決力、サービスのノウハウ
当社は創業から60年以上、プラスチック射出成形のお困りごとに応えて来ました。
「成形品取出しロボット」「周辺自動化機器」の全てを網羅する総合メーカーとして、射出成形ラインの自動化・省人化、生産性、不良対策、品質の安定など、多岐にわたるお客様の課題に対して、最適解をトータルでご提案いたします。
国やエリア、業種によらない幅広い対応力
国やエリアに応じて、お客様の業種や射出成形のお困りごとには特色があります。
自動車分野の部品生産が盛んな地域、医療関連の部品生産が盛んな地域など様々ですが、これまであらゆるお客様の課題解決を支援してきた私たちは、業種特有のお困りごとにも応えることができます。
MEMBERS VOICE
グローバル化が進む
中国市場
中国市場で求められること
中国では車載関係のお客様がメインで、ほかにコネクタなどの電気部品や、パソコンや携帯電話など民生品、医療品などのメーカーとの取引もあります。
もともと中国に期待されるのは安さですが、コロナ禍で原材料やチップ部品などが値上がりし、さらに2022年の歴史的な旱魃(かんばつ)によって主力の水力発電が稼働できず、電力不足に陥っています。そうしたコスト高に悩まされるなか、お客様には粒断機が喜ばれています。
粒断機は、刃の組み合わせに職人技が必要で、まだ日本で組み立てるしかありません。ほかの製品と同じように主要部品を日本から送り、ほかは現地で仕入れて組み立てられるようになれば、価格が下がって中国での販売数は、さらに増えると思います。
QCD(Quality=品質、Cost=コスト、Delivery=納期)のQでは自信をもってハーモの製品をおすすめできますが、CとDも総合的に判断されます。とはいえ、速さと精度の高さ、使いやすく充実した機能はハーモの強みです。
競合メーカーは、日系企業に加えてローカルメーカーを合わせると70社ほどあります。なかでもハーモは一番後発で、まだ沿岸部にしか拠点がありませんから、内地にも拠点を増やし、営業活動を広げていきたいと考えています。
中国ビジネスの最前線は展示会
中国はもともと、おもちゃの街、携帯電話の街、車の街など、いろいろあったんですが、市場のグローバル化に伴って、都市部に産業が集まってきています。
確かに、昔は問屋街のように10軒、20軒と並んでいました。華東・華北エリアと華南エリア、南深圳(シンセン)エリアと上海エリア、地域によってちがいはありますが、どこに行ってもいろいろな産業があるようになってきています。
今は中国ビジネスの最前線といえるのが展示会や展覧会です。地域ごとに大小あるなかで、ハーモが参加しているのは、アジア最大のプラスチック・ゴム見本市である「Chinaplas(チャイナプラス)」と、東莞(トンクワン)での国際展示会です。どちらも蘇州工場の製品をメインで展示しています。
現在の中国市場では、コロナ禍が落ち着けば、必ず需要は戻ってきます。車関係が動き出すと、あらゆる産業が動き出すといわれますから、今までどおり車載関係を主力ターゲットとして営業を強化していきます。
中国で活躍する人材とは
内地に新たな拠点をかまえるためにも、必要なのはローカルスタッフの育成です。まだまだ社員数は少なく、少数精鋭で広く活動しなければなりません。
中国と日本、双方の文化を理解し、意志の疎通を図るのは、なかなか難しいことではありますが、面白いところでもあります。中国の文化に興味のある方、中国でがんばってみたい方は歓迎します。
蘇さんは毎月1回、ローカル営業の担当者に向けて提案営業のやり方などの勉強会を開いているんですよ。私も現地スタッフが育っていくところを一緒に見ています。中国やアメリカなど大陸への期待は高いですが、その期待に蘇さんは毎年応えて、きっちり業績を上げてくる。
素晴らしいですよ。
ありがとうございます。これからも現地法人の責任者としてしっかりやっていきます。
MEMBERS VOICE
成長市場での
新規顧客開拓
海外営業部 城倉 竜一
アジアの中では一番古い、タイの現地法人
当社は東南アジアに7か所の拠点(※)があります。その中でもタイの現地法人は、一番古くに設置された現地法人です。私が入社したのは1991年(平成3年)。その当時も日本人が駐在していました。
※7ヶ所の拠点(シンガポール、インドネシア、マレーシア:2ヶ所、タイ、ベトナム:2ヶ所)
昔からアジアでは射出成形が盛んな地域で、フィリピンや中国に生産が拡がっていったという背景もありますよね。タイに関しては日系企業が多く進出しているため、仕事上も日本語でのやりとりが多かったりします。
私自身、今年からタイに駐在になりました。海外駐在は一国一城というか、自分の裁量において仕事を進められる面白さがあります。海外駐在の訓練としてタイに赴任させる日系企業も多いと聞きますが、今のところ性に合ってる感じがします(笑)。
成長市場のお客様が持つ課題感
タイは日系企業が多く進出していて、特に自動車関連の企業が多い地域です。当社も自動車関連部品であるコネクタ樹脂製品や、カメラ関連メーカーとの取引があります。
また、タイには日本に限らず、さまざまな地域から企業が進出しています。中国、韓国、東南アジア周辺国の企業もたくさんありますし、もちろんタイの現地企業でも射出成形メーカーは活躍しています。成長しているエリアならではの活気が感じられます。
射出成形では生産性向上や品質向上が大きなテーマですが、東南アジアは市場全体が成長している地域だからこそ、最低賃金の上昇に伴う「人件費の増加」を課題にもつお客様が増えていますよね。
EV(電気自動車)へ本格的に舵を切る自動車メーカーも出てきて、それに伴って射出成形生産に使われる樹脂の種類も変わってきています。種類が変わればその管理方法も変わり、生産の歩留まり(※)にも影響する。品質管理のコストに影響するんですよね。
※歩留まり:製造業において生産された製品のうち良品の割合を意味する言葉。生産性を測る目安。
「増販増客」を目指して
東南アジアでのハーモの知名度は、まだまだ低い。これまでは日系のお客様との取引が多かったのですが、これからは現地企業も開拓していく必要があると考えています。伸び代のある市場で、未知の部分は多い。そのなかでお客様がもつ課題と、それに対応する当社製品が提供できる価値の結びつきの訴求は足りていないと感じます。
そうですね。現地企業の開拓は、まだまだこれから。タイの現地法人には、当社製品が並ぶ展示ブースがあります。お客様を当社にお招きしてプライベートな展示会を開き、実機をご覧いただける環境なので、その利点も活かしていきたいと思います。
現地企業との接触を増やすという意味では、ローカルスタッフも増やしていきたいと考えています。成長市場での仕事の面白さや、開拓していく醍醐味を一緒に感じていきたいと思います。
MEMBERS VOICE
距離と時差を超える
コミュニケーション
海外営業部 広瀬 真一
距離と時差を超えるやりとりが必要
僕の守備範囲が、南はマイアミ、北はカナダのモントリオール、西はコロラドと非常に広く、アフターサービスが必要でもお客さまのところまで足を運べないことがあります。そういう場合は、機械がどういう状態にあるのか写真や動画を送ってもらうんですが、スマートグラス(※)やzoomも使いながら、現場で何が起こっているかを把握します。それからアドバイスをして、必要なら部品を手配します。
※スマートグラスはメガネ型のウェアラブル端末。顧客とハーモで互いに装着することで相手の視覚を共有でき、遠方の生産現場や機械の状況をリアルタイムに把握できる
スマートグラスは視覚と言葉で伝えられるので、口頭でアドバイスしたり、資料を転送したり、遠隔地でもいろいろやりとりできます。アメリカではいろんなメーカーが作っていますが、いずれ日本でも使われるようになると思います。
松下さんとお客様の間に時差があるように、私と松下さんの間にも時差があって、昼夜は真逆で、日付もずれます。こちらの火曜の夜に、向こうは月曜の仕事がはじまる。その辺りは気をつけて連絡するようにしています。
やりとりする際は、どちらかに時間を合わせる必要があるんですが、松下さんには家族がいますから、なるべく彼の勤務時間に合わせます。とはいえ、家までかけちゃいますけど、彼は家と会社が近いので、夕食を食べてから会社に戻ってくれたり。私も彼が困っていれば、朝でも夜中でも対応します。
朝は日本からのメールや連絡事項の確認をして、午後は代理店の営業担当からの問い合わせに対応することが多いんです。報告の際は、本社がわかりやすいように、できるだけ画像や動画で送るようにしています。問題解決のために技術的なアドバイスが必要になるんですが、そういう時も画像や動画を営業部と技術部で共有して、両者からアイデアを出し合ってもらったりします。
彼からの報告は、私が朝イチでメールを確認するタイミングで届くので、まずアメリカの仕事に取りかかれる。そういうことも含め、松下さんは非常に段取り良くやっています。
デジタルマーケティングが不可欠
北米と日本のちがいについては、いつも松下さんと意見がぶつかるところなんですが、「広瀬さんは頭がアジア」だと言われます(笑)。日本のように、投資計画に沿って予算を組んで、見積もりを取って、現物を確認して、というやり方ではないんですね。
たとえば、Amazonで欲しいものをポチッとすると、早ければ翌日には届きますよね。向こうはその感覚で設備を買うんです。そのスピードについていけないと、売れるタイミングを逃してしまいます。そこを理解して、ニーズに応えられるよう、できる限りの在庫を持つようにしています。在庫管理は松下にだけリスクを負わせないよう、管理できるシステムづくりをしています。
小型機械なら翌日出荷を希望されるお客様がいらっしゃいます。日本だと納品まで1、2週間でも早い感覚ですが、そうではないんです。Linkedin(※)からハーモのYouTubeを見て、eコマースで購入していただくこともあります。
Linkedinからどれくらいハーモのページに引きこめているかのデータも取れているんですが、確実に数が上がってきています。デジタルマーケティングについては、現地の業者に応援してもらっています。
※LinkedIn(リンクトイン):世界最大級のビジネス特化型SNS。特に海外では情報収集や顧客との繋がり、コンタクトの手段としてビジネス領域で普及している。
私から見れば、松下さんのバイタリティ溢れる行動にはいつも頭が下がります。